ぬらりひょんの孫16巻のネタバレと感想!安倍晴明、ついに復活!

安倍晴明を出産しようとする羽衣狐を阻止すべく、弐條城へ乗り込み鬼童丸と激戦を繰り広げたぬらりひょん の 孫 15 巻。

主人公リクオは、黒田坊の教えにより畏襲(かさね)といった新たな技、鬼縫(まとい)を取得します。

新たな戦術で好戦しますが、羽衣狐の出産にあと一歩及ばず、最大の敵である安倍晴明が誕生してしまい…

安倍晴明の誕生に、羽衣狐の意味深なセリフと、まだまだ目が離せない展開のぬらりひょんの孫16巻のをあらすじ・ネタバレ・感想をお伝えします。

ぬらりひょんの孫16巻のネタバレ1 羽衣狐依り代の正体

前巻から続く羽衣狐の意味深な様子に、読者はこれからの展開に悲しい予感が募ります。早く先が読みたいような、少し気が引けるような複雑な心境で発売を待っていた読者も少なくはないでしょう。

主人公のリクオが持つ祢々切丸に貫かれ、寄り代の人間の記憶が戻った様子の羽衣狐。

寄り代としていた人間の体から追い出されてしまいます。

自身が鯉伴を刺したシーンを見て以降、激しく苦しむ様子が見られていましたが、分離したことによりその理由が明らかになります。

何かを思い出したかのようにつぶやくセリフ

  • 「お父様…愛しい時間だった……」
  • 「リクオは……成長したね…」

この意味深な言葉は一体どういうことなのか。羽衣狐は二代目鯉伴の娘だったのか?

幼い頃のリクオと出会い、幸せそうな表情という事は、まさか主人公の姉?様々な憶測が頭を巡ります。

結果は読者の予想をはるかに超えた展開が待っていました。

なんと、羽衣狐の寄り代の少女が、二代目鯉伴の妻、山吹乙女本人だったのです。

この展開に、主人公のリクオも読者も驚きを隠せません。

二代目鯉伴を邪魔に思う安倍晴明と山ン本五郎左衛門の念密な計画による仕業だったのです。

もう、この時点で読者は展開についていくのがやっとです。

簡単にまとめると、

  • 安倍晴明と山ン本五郎左衛門は自分達の理想の世界を築くため、二代目鯉伴が邪魔だった。
  • 鯉伴を亡き者にするために、妻であった妖、山吹乙女を反魂の術で、別人格の人間の少女として蘇らせる。
  • その少女を幼少のリクオと仲良くさせる。
  • 自分の息子の友達であり、亡き元妻の面影を持つ人間の少女として油断を誘う。
  • 鯉伴に真意に気づかれないよう近づき、油断を誘う
  • 鯉伴が油断し、元妻の思い出の古歌を口ずさんだことをきっかけに、少女自身に鯉伴を消させる。
  • 愛する人の命を奪うことで、今までの全てを思い出した山吹乙女の体に、依り代として羽衣狐を取り憑かせ転生する。
  • 羽衣狐と分離後、安倍晴明から命をかけてリクオを庇い、夢見た鯉伴との子供の姿をリクオに重ね目を閉じる。

安倍晴明と山ン本五郎左衛門のあまりにも卑劣で姑息な計画に、言葉を失います。

この時ばかりは、あまりにも悲しい展開に、著者に一言物申したい気持ちで胸がいっぱいです。あんまりです。あまりにも悲しすぎます。

少年漫画らしからぬ、安倍晴明と山ン本五郎左衛門の非道っぷりに、怒りさえ覚えます。

読者の感情をここまで登場人物に乗せさせる著者は、流石としか言いようがありません。ここまでで、最大の山場の一つと言っても過言ではない羽衣狐の正体。

どこまでも、読者の心をぐっと掴みます。

そして、16巻を読み終えて、表紙を閉じた時、目に入る二人の姿。

微笑んでいるような、それでいて儚さも感じるような二人の表情に、著者の想いが見えるような気がし、読者も少しだけ気持ちが救われます。

ぬらりひょんの孫16巻のネタバレ2 安倍晴明、復活

自分の産みの母である羽衣狐が地獄へと引きずり込まれていく姿を見てもびくともしない安倍晴明。

自分が復活するために、かつて仲間であった京妖怪さえも騙していました。

そんな悪役感満載の阿部晴明の復活を阻止できなかったリクオ達。

頼みの綱の土蜘蛛もあっさりやられてしまいます。

追い打ちをかけるように、安倍晴明は鏖地蔵から手渡された魔王の小槌で、京都の街を破壊します。

そんな安倍晴明の暴挙にリクオも黙ってはいませんが、まさかの人差し指一本で止められてしまい、大切な祢々切丸は粉々に。

もはや打つ手はないのか、一気に最終回へと突き進んでしまうのかと、心配になってきます。

しかし、ここまで圧倒的な勢いでリクオ達を圧倒していた安倍晴明が、突如身体が崩れだします絶好調な悪役が、あっという間にピンチです。

当の本人は、特段焦る様子もなく、今はまだ復活したばかりで肉体が現世に慣れていないからと、あっさり地獄に引き帰ります。

戦況としては、安倍晴明がリクオを圧倒的に押しています。

このまま少し無理してでも戦いつづければ、リクオ達に勝利することが出来るのではないかと思いましたが、そこは少年漫画らしい展開で、主人公達はピンチを脱します。

しかし、近い将来、力を蓄えてリクオ達の目の前に帰ってくるのでしょう。

今回は、誕生までかなり沢山の山場があり、安倍晴明誕生までの盛り上がりは最高潮でした。

しかし、いざ誕生してみると、うっかり早く産まれすぎたからちょっと待ってて、とあっさり引きます。悪役として一番の見せ場に対し、あまりにも自由な展開に少し拍子抜けの気もします。

もう少し、派手なアクションがあっても、まだリクオは頑張れるはず!と期待しましたが、この引き際の良さも、きっと今後の伏線の一つのはずと、今後の展開も目をが離せません。

ストーリー上では、その時までに、主人公リクオの成長が求められますが、読者としては、安倍晴明の次回の登場が少し待ち遠しくもあります。

ぬらりひょんの孫16巻のネタバレ3 雪女つららのほっこりエピソード

今までも、主人公リクオを常に支える重要なポジションであった雪女つらら。

戦闘要員というよりは、どちらかというとリクオの心の拠り所的な存在です。

読者としても、いつもリクオのことを考え一生懸命にサポートしようする姿勢に可愛らしい印象を受け頑張れ!と応援したくなります。

安倍晴明との激闘の後、リクオは奴良組三代目を継ぎますそれにより、つららも幹部格に昇格。

奴良組本家の家事全般を任され、学校では側近としてリクオを護衛しており、ただでさえ忙しい状態です。

しかし、幹部となるとそれぞれ地区を任されることになります。

つららが任されたのは、以前は自分の母親の雪羅の管轄だった錦鯉という地区。

ちょうどガラクタ市が開催されており、張り切って取り組みますが、地区の妖怪達の荒鷲組となかなか距離を縮めることができません。

自分の不甲斐なさに落ち込みますが、そんな時に出会うのが氷鉢。

つららは雪女だけに氷に反応したのでしょうか。雪に氷鉢ときたら、かき氷を連想させますよね。クスっと笑えるシーンです。つららも早速かき氷を作り、癒されます。

すると、氷鉢からつくも神の女の子お涼が出てきて、あれよあれよといううちに自分の百鬼夜行つらら組が完成します。

これまで殺伐とした戦いが続いてきた中で、このほんわかした展開。

著者も少し小休止をしたかったのでしょうか。

読者にも人気の高いつららの小話は、それまで続いていた戦いや、悲しく壮絶な山吹乙女の過去で、満身創痍だった読者の心を癒してくれました。

すっかりつららの明るいストーリーに、リハビリがてら、しばらくはこのまま、ちょっと笑える小話が続いてもいいかなと思えます。

しかし、新たな敵が現れます。つらら組を引き連れ頑張る姿に、つららが成長している!応援したい!と思ったのは一人ではないはずです。

徐々に周りの空気も変わり、荒鷲組の協力によりつららはなんとか敵を倒すことが出来ますが、「ここの”畏”はオレ達が乗っ取る」のセリフに何とも言えない怪しさが残ります。

もしや、新たな敵の出現では?少し残念な気もしますが、ほっこり小休止は早々に終了のようです。

ぬらりひょんの孫16巻のネタバレ4 新章スタート

奴良組の大猿会のシマの神社では、突然に子供たちが行方不明になる事件が起きます。

巷では、切裂とおりゃんせが「とおりゃんせ」を歌いながら神隠しをしていると噂が広まり、猩影がリクオの相談にやっています。

そこに偶然居合わせたリクオの理科教師が何やら知っている様子で…

新章が始まり、怪しい敵がつららと対峙していたので、心の準備はしていましたが、今回も妖怪の描写が細かく読者の恐怖心を煽ります。

リクオは自分を頼ってきてくれた猩影のために、噂の現場に向かいます。

神隠しが起きるのが、逢魔が刻…いかにも何かおどろおどろしい雰囲気のある時間帯です。16巻を読んでからは、日没の直前のタイミングには少し思い出してしまったり、周りを気にしてみたり。

ここまで記憶に残るのは、著者がこれでもかというくらい妖怪を繊細に書き込むからではないでしょうか。

リクオ達は、現場についても、横断歩道の音のみで他には何も聞こえません。

しかし、日が沈みかけた瞬間、神社の法から、とおりゃんせの歌声が聞こえてきます。

意を決して神社に向かうと、泣いている女の子がいます。

リクオ、優しいのは知っているよ。でも、その女の子の姿勢怪しすぎる。もう、絶対何か出てくる。

読者は次ページを開きたいような開きたくないような緊張感です。

切り裂きというくらいなので、某映画のような切り裂きジャックのような妖怪か、それとも、つららの時のように意外と明るいストーリー展開になるか。

読者の淡い期待は著者にバッサリ切られます。

女の子の顔がない!

 顔に黒く深い穴が開いていて、吸い込まれそうな印象です。

少年ジャンプは小学生も読むでしょうから、子供の夢に出てこないことを祈らずにはいられません。大人でさえ、しばらく不気味さが消えず引きずります。

そしてリクオの背後から歴史を感じる学生服を着た男が現れ、リクオの首に大きなはさみが迫ります。

もう、著者の描写に感服です。怖すぎます。さっきの顔がない女の子に続き、この包帯ぐるぐるはさみ男。

ぬらりひょんに出てくる妖怪は可愛げのある妖怪から、思わず惚れ惚れするようなかっこいい妖怪が出てきます。しかし、つい忘れがちになりますが、猛烈に怖い妖怪も出てくるのです。

今回は、怖いほうの妖怪が出てきました。

そして、リクオと猩影の話を聞いて何か気になってこっそり後をつけていたのか、理科の先生が、リクオ達が入っていった神社で急に姿が見えなくなったことに驚きます。

冒頭に出てきた、女子高生二人組の黒髪の子が、この理科の先生と同一人物だったようで、何やら今後の展開に先生も深く関わってきそうな予感です。

果たして、リクオは切り裂きとおりゃんせから身を護ることが出来るのか、顔がない女の子は救えるのか。理科の先生はどう関わってくるのか。次巻が気になります!

ぬらりひょんの孫16巻の感想

安倍晴明の誕生、そして復活。それにより明かされる羽衣狐の正体とその悲惨な背景に読者は一喜一憂する16巻。

そして、あまりにも衝撃を受けた後の、癒しタイムを挟み、今後の新章に大きく関わってくるであろう怪しい敵の予感。一冊に収めるにはかなりの重量感のある内容でした。

羽衣狐の正体に主人公のリクオも読者も驚きを欠かせず、宿敵安倍晴明の悪役としての価値も更に上がるでしょう。

安倍晴明が、いつ地獄から帰ってくるのか。また、終盤に出てきた、切り裂きとおりゃんせが、どのような結末を迎えるのか。今後の展開も目が離せません。